<スリルお嬢バージョン>

〔'2004年7月24日〜25日 全2回公演
 ※ショーGEKI公演自体は20日〜25日
 スリル4回、ダンパチ3回の全9公演
 本多劇場「劇」小劇場(下北沢)〕

作・演出 羽広克成
照明/高橋英哉 音響/井上直裕(atSound)
舞台監督/清沢伸也・松下清永
宣伝デザイン/EASTAGE
撮影/高橋利行 チラシ写真/伊東和則・
池田永一・佐藤修二 Web製作/長谷川靖
制作協力/武田典子・竹内美保
制作/筒井未来・中村望美
企画製作/ショーGEKI

出演:三浦利恵/吉川亜州香/加藤通子
ショーGEKIお嬢

観覧日:7月24日14:00時
#パンフレット(チラシ)#

 真夏の真っ昼間に小劇場がギュウギュウ詰めになる大盛況!
酸欠や脱水を覚悟でいざ出陣しました!!

今回は同日に2つの作品を見ることになりました、
まずは1つ目、14時開演の「スリル お嬢バージョン」

登場人物は以下の3人。

ゆり子”何事にも慌てて騒ぎ、落ち着きがない”・・・三浦利恵
(劇団で芝居をしつつ居酒屋でバイト)
はる美”いつも笑顔を絶やさず気さくに話せる”・・・吉川亜州香
(営業職)
あき江”沈着冷静、落ち着き現状を的確に判断”・・・加藤通子
(英語教師)

 3人は小学校から高校までずっと同じ学校だった、
小学校の頃はいつも仲良く遊んでいた、
中学のときも仲良く遊んでいたが、
高校に入ると、3人はお互いを避け話をしなくなり、
卒業し3人それぞれの道に進んでいった、
それから13年、同窓会で集まった3人に降りかかる出来事とは・・・。

 1人が同窓会会場に入るといきなり暗闇になり慌てる、
そんな中、1人また1人と他の人が入ってくる、
ドタバタジタバタする内に、電気のスイッチらしきボタンをプッシュ!
カチッと言う音と共に電気がつくと、3人の女性が現れた・・・、
その3人は同級生と気がつくと、話しをはじめた、
ふと気がつくと目の前には、事務用の机に動きだした時計となにやら、
青の線と赤の線が出ている機械が、その上を見上げると・・・、
液体の入った丸い大きな物体がぶら下がっていた、
その物体が下の時計と連動した時限爆弾だと気がつく、
逃げ出そうとするもののいつの間にか、出入り口がなくなっていた!?
慌てて動き回るゆり子、冷静に現実を見据えるあき江、
現実感がなくほかのことに気が向くはる美、
ここで3人のキャラクターが表現され、本格的に物語がスタートする。

 この話の流れは時限爆弾のタイムリミット30分間が3セット、
合計90分、30分で赤と青の線どちらを切るのか決断を迫られる、
切った結果、過去に戻ったり未来に行ったりするも、
人物自体は今のままで、その格好にちなんだ話(けんか)をしているうち
仲がよかったのにいつの間にか、
お互いを避け嫌うようになった、なぜ避け嫌うようになったのか、
その核となる出来事を思い出して行き、その当時には言えなかった、
”本音”をぶつけあう。

ゆり子は『うそ』
はる美は『身長差コンプレックスによる裏切り』
あき江は『恋敵』が原因だった、

ゆり子は学芸会で主役の少女をやりたかったが、シナリオを担当した
あき江は老女の役を与えた、ゆり子は少女をやりたいと訴えたが、
あき江に「この役を出来るのはゆり子しかいない」と説かれ受けた、
結果としては成功に終わり、ゆり子も納得していたが、
公演後にあき江が話していることを聞き愕然とした、
「やっぱりゆり子に少女は無理だった」と、
ゆり子はあき江のうそを知った、

はる美は小学校の頃身長が2番目に低かった、
1番低かったのはゆり子、
しかし高学年になるとゆり子は一気に身長が伸びた、
元々身長のあったあき江はともかく、小さい頃があったゆり子は
小さい自分の気持ちを分ってくれると思ったのに、
跳び箱の時間、最後に飛ぶはる美に向かってゆり子は、
「はる美ー!あんたが飛べば全員クリアだからねー!」
この言葉がプレッシャーになり、4段の跳び箱を飛べなかった、
みんなと混じって笑うゆり子、
自分が友達のゆり子にまで差別されたと感じた、

あき江は当時付き合っていた、たけだ君とちょっと行き詰っていたときに
いつでも誰とでも仲良く話を出来る、はる美がたけだ君から
あき江とのことで相談を受けていた、はる美は単に友達と話しているつもりでも
たけだ君は次第にはる美へ気持ちが動いていく、
それを知ったあき江は、はる美への嫉妬心を募らせた、
その後たけだ君ははる美に告白するが、ふられた。

他にも細かい部分はあったが長くなるので省略します。

この避けた嫌いになった原因を思い出した3人は、
全てを出し合い、すっきりとした・・・訳もなく、
心のわだかまりは残った、しかしこれで分ったのは、
もしあの当時に、気を使わずにちゃんと言いたいことを言っていれば、
今まで引きづることはなかった、これは3人の一致した気持ち、
そして最後に線を切る瞬間、こう言った、

『何でも言い合える私たちって、友達だよね!』

 この舞台を見終わってまず最初に浮かんだのは『初心』と言う言葉、
子供の頃は気兼ねなく話をしていたのに、いつしか”大人の言葉”を
使うようになった、これは社会と言うしがらみで生きるには必要なこと、
それは分っているが、それ以外の言葉も話したい、
それが出来る相手が、友達なんだなと実感しました。

自分が自分の全てを見せたのはこれまでに4人だと思う、
両親と唯一親友と呼べる男友達、そして1番長く付き合った女の子、
(両親はもう他界し、付き合った女の子は既に人妻になっている)
それ以外の人には、たとえ親しくしていても”演技”をしている、
文字では結構本音を書けるが、面と向かうとどうしても演じてしまう、
こんな日が続いていたときに、ふと気づかせてくれた舞台でした。
(自分が結婚するとすれば、全てを見てもらえる人なんだろうなぁ)

 ショーGEKIなので当然笑い所も沢山!(さわやまじゃないよ(笑)
特に利恵さん(ゆり子)の要所要所の突っ込みは毎回爆笑!
やぱり利恵さんは○○○です!(笑)
亜州香さん(はる美)のぶりっ子笑顔もかわいかったし、
天然おとぼけぶりも笑った、
通子さん(あき江)のキリッとした立ち振る舞いはいつ見てもかっこいい!
それでいて綺麗なのだから、も〜大変です(^^;
(きっといい恋してるんですぜだんな、焼いちゃいますなぁ〜(笑)

大変と言えばとんでもないハプニングが舞台中に発生!
な、な、なんと、亜州香さんが出血しました!!
最初の30分で一度劇場が真っ暗になり、袖に下がって
着替えるんですが、そのときどうやら柱に勢いよくぶつかったらしく、
所々赤い染みの付いたセーラー服で登場しました、
最初は気づかなかったものの、利恵さんの、
「あんた何鼻血出してんのよ!」の突っ込みで気がつきました、
セーラー服の染みは血だったようです・・・、
会場は引くかと思いきや、なぜかみんな笑っています、
仲の悪いはずの通子さん(あき江)は本当に心配して近寄ってました、
そのあと亜州香さんはハンカチと右手人差し指を赤くしながらも、
舞台を続けて、この30分が終わることにはすっかり血が止まったようで
安心しました、ちなみに人生初の鼻血だったそうです、
初めての出血・・・(^^;
(なお、競走馬はレース前に鼻血を出すと即出走取消になります)

終了後は皆、鼻血話が中心になっていましたが、
もっと舞台の話をすればよかったなぁ〜とも、
個人的には後悔したのでした。

ちなみに8月は、お嬢の3人さんが続々と誕生日を迎えます!
プレゼントは年中受付中の様子・・・、でも舞台がないなぁ〜(爆)

文:taka

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